「あ、あぁ。ははっ、京の言葉にあの豚何も言えなかった!ザッコ!」


教室は再び三人の笑い声に包まれる。他の生徒はいつもより暗い顔をしていた。さっきの揉め事で、三人組から開放されると期待していたからだ。
しかも、三人組がターゲットにしていた人物が消えて、自分の番になってしまうんじゃないかという恐怖心でいっぱいだった。


「あ〜あ。それにしても、章太のやつ。まさか自殺するとはなぁ〜。我慢強くて玩具にもってこいって思ってたのになぁ〜。」


「いやいや、京のあの勢いじゃあよくもった方じゃね?」


「だよなぁ〜京吾容赦ねぇもんな〜。俺だったら即ギブだわぁ〜。」


そんな耳が痛くなるような会話を全員無視していた。それは依奈も例外ではない。
だが、依奈は章太が死んだという悲しみと、三人組に対しての怒りが混ざりあって、今にも飛び掛りそうになっていた。


私が...ここで反抗したからなんだっていうの?でも....私は...


「それにしても、章太も役に立ったよなぁ〜?」


「え?何かしたっけあいつ。」



「だって、あんな奴が死んで自習になったんだぜ〜。あんなゴミクズ同然なやつで。感謝しなくちゃなぁ〜。
ありがとう!ゴミクズ!」