「じゃあなんですか?"俺達が章太と他の奴らをイジメていたのを黙って見てた"って警察に説明します?"見殺しにしてた"って。」


「そ、それは....」


京吾は先生に圧倒されるどころか、涼しんだ顔をしてニコニコしながら先生に近付き、肩にポンッと手を置く。


「あんただって見逃してたのバレたら不味いだろ?あんた達は証言だろうが、こっちにはあんたらが黙認してたっていう証拠の動画がある。
俺達三人組を少年院に送るのは別にいいけど、このクラス全員道連れ。もれなく特典で身内全員に素敵なプレゼント。この年齢だから刑務所じゃなくて少年院。すぐ出れる。

...どう考えたって黙ってた方が良くない?所詮他人じゃんか。」


京吾の言葉に先生は何も言えなかった。ギリギリと歯を食いしばるしか出来ていなかった。


「だから、な?知らなかったで通せばいいんだよ。少なくとも、あんただけ落ちても俺達を巻き込まなければ、身内には何も手を出さない。約束だ。」


「.......今から職員会議だ。自習してろ。」



そう言うと先生は逃げるように教室を後にした。
京吾はスタスタと元の席に戻り、圧倒されてた二人の手に肩を置いた。


「おいおいお前ら。大丈夫か?あんな事でビビんなって。余裕だよ余裕〜。」


「お、おう。やっぱすげぇな京吾は。な、来希?」