「花さんちわっす」
「わりぃな…」


道を開けてもらうのは良い気がしない。
一言断ってから歩く。

目をギラギラさせながら道を進むと


「よぉ」


と聞き覚えのある声がした。
ため息をつきながら顔を上げると一昨日、喧嘩したばかりの相手が立っていた。


「てめぇも元気だなァ?」


挑発するように笑いながら言うと、キッと睨むような目線を配られる。


「おい花」
「何だ」


" 俺が1人だとおもったか "