溢れる涙を拭って、微笑んだ、その瞬間だった。

ブワっと風がどこからともなく巻き起こり、少女の髪を巻き上げた。

少年は慌てて、少女を抱きかかえて守ろうとするが、風がそれを阻んだ。

風はますます強く吹き、少女に咲く花がざわめく。

少年は健を抱きしめた。

2人にはわかっていた。時が来たのだと。

少女は花になってしまうのだと。