俺「夏妃は、母さんもいない、父さんもいない。
ひとりの俺にとっては居場所だった。
誰よりも理解してくれて甘やかしてもくれた。
それが居心地が良かった。
だけど、それは夏妃に依存していただけだ。
好きとか恋愛じゃなくて。
ただ甘えたかっただけだったんだ。
夏妃も気づいてたんじゃない?
だから、俺と離れた。
俺じゃなくて親父を選んだ。…違うか?」
泣きながら
こっちを見る夏妃。
夏「私は…私は」
俺「お願いだ。向き合ってくれ。
もう逃げたくない。もう終わりにしたいんだ」
夏「ごめんなさい。
私も前付き合ってた時、
優くんに好きって気持ちより
母性って感じで、ドキドキしたりしなかった。
だから壮一郎さんと結婚してもいいかなって思っちゃった。
だけど、壮一郎さんは女遊びが激しくて
私を全然大事にしてくれなかった
こんなとき優くんだったらって思っちゃって
帰国してあえてすごく嬉しかった。
かっこよく、大人っぽくなっていた優くんの
隣に入れる志保ちゃんが羨ましくて
つらくて
憎かった。
だから……」
やっぱり夏妃にもそんな思いをさせてしまっていた。
男として彼女の不満に気づけないなんて
ほんと情けない。



