社内恋愛なんてするもんじゃない



「ただいま。晴香」

部長は手を伸ばして私の頬をゆっくりと撫でた。

「お、おかえりなさい……」

ようやく掠れた声が出た。

そんな私たちの様子を周りは固唾を呑んで見守っている。

今のこの状況に頭がついていかない。

私はただただ部長を見つめる。

目の前にはスーツをビシッと着こなして、長時間のフライトの疲れなど微塵も感じさせない、凛々しくてカッコいい部長がいる。

たった1週間離れていただけなのに、会いたくて会いたくて愛しくて堪らない人。