学生二枚

 あの子は誰だったのだろう。

 あれからずっと頭の中をこの疑問が駆け巡っている。

 学校の授業もうわの空。先生の言っている言葉はただの音でしか認識できなかった。

 空は一段と青く、はないか…。今日は昨日とはうって変わって曇り空だった。

 窓から見る校庭はあまりにも素っ気なく、桜の木一本立っているだけだ。

 あの校庭の端の方に…。

 あれ?確かあれは…。