「ふふっ
さらに愛情、増量したの?
そのうち、入りきらなくて溢れるかもよ?」

結がそう言うから、俺は、

「大丈夫。
入り切らない分は、今夜、結が全部受け
止めてくれるんだろ?」

と耳元で囁いた。

すると、結は頬を染めて黙ってしまった。

「くくっ
照れた結もかわいい。」


結が炒めた具材に水を入れて蓋をすると、俺は言った。

「1〜2時間、ゆっくり煮込もうぜ。」

「え? 30分もしないうちに煮えるよ?」

結は言うが、

「溢れた愛情は30分じゃ受け止めきれない
だろ?」

と耳元で囁いて、俺はそのままお姫様のように抱き上げた。

「天、おたま!」

結が右手のおたまを掲げて見せる。俺は、

「投げとけよ。」

とシンクの前で言った。