「いつか、絆に合わせてくれる?」

俺が、父親になろうと思った子。

「いいけど、嫌な思い、するかもしれないよ?」

「なんで?」

「………私に似てないから。」

「ぷっ
似てなくても、結の子だろ?
別に気にしないよ。」

宮本さんに似てるって事か。

「それに…」

そこで、俺は言葉を切った。
言っていいのかな…

「なに?」

「これから、結によく似た子を産んでくれれば
いいんだろ?」

俺は腕を緩めて体を離すと、涙で濡れた結の顔を見た。

結は、言葉の意味を察したのか、頬を染めて、俯いてしまった。

俺は、また結の顎に指を添えて上を向かせる。

俺がためらいながら、顔を近づけると、結は、そっと目を閉じた。

唇に結のぬくもりを感じた。

胸に結への愛しさが溢れる。

結… 結…

愛してる。

ずっと、永遠に、結を愛してる。