「俺のライバルは美幸さんかぁ……」なんて呑気に呟いてる誠さん………
ちょっと、
「それより、さっき同僚がどうって……」
「あー、俺さ経理課に行くことあるだろ?
その後戻ったらニヤけてるんだって
優の事考えてたら、同僚からも"津川さんのこと考えてるでしょ"って言われちゃうんだよね~!」
言われちゃうんだよね~!じゃありません!
誠さん、キャラ変わってますから!
そ、それって
「誠さんと私が付き合ってること知られてるんですか?」
「え?うん、営業内では……
別に隠してないよね?」
「あ、はい………」
隠してないけど………
誠さんと付き合ってるのが私って……
身の程知らずって思われてるよ
絶対
「まぁ、俺は牽制もあるしな
俺はどっちかって言うと、みんなに言いたいくらいだけど
優も聞かれたらちゃんと、俺と付き合ってること言ってよ」
「はい」
聞かれる事はないだろうけど……
誠さんの営業一課は男性が多いからいいけど……
私の経理課も女性は多いが既婚者が多いから
でも、綺麗な女性の箱とも言える秘書課とか、受付のお姉さま達に知られたら……
ちょっと、怖いなぁ
「何か言われたら俺に言って?
ちゃんと、守るから」
そんな事言われたら嬉しくなっちゃうよ
私はモヤモヤした気持ちは無くなった
「可愛い………優………隆也さんのことも安心したし
もう一回抱いていい?」
「え、あ、ん………」
私の返事なんて聞く間もなく唇を塞がれた
拒否なんてできるわけない
私はまた、意識を手放した

