「優ちゃんのその涙の理由は誠じゃない?
何かあった?
大丈夫、誠にも言わないから
それに、私、優ちゃんとまた、会いたかったんだよね!
それに、ほらこの身体でしょ?
過保護の洋介の為にも私と一緒に帰って欲しいな~
洋介も優ちゃんと一緒なら安心するし!ね?」

優しさにまた、涙が零れた
甘えていいかな?

今は一人になりたくなかった




「じゃ、じゃあその荷物は私に持たせてくださいね!
洋介さんに怒られないように」


笑った顔はぎこちなかったと思う
きっと、嫉妬にまみれた醜い顔だ


「ふふ、ありがとう!
やっぱり優ちゃんは優しいね!
洋介にも連絡しとくね!
ほんと、さっきから煩くて!」


"困るよね~"なんて言いながらも司さんは優しく笑って洋介さんにメッセージを送っていた
二人の関係は、隆也と美幸の様にも見えた
だから、甘えちゃうのかも………


一回しか会ったことないのに良いのかな?
誠さんに何て言ったら………


そっか………もう連絡もしてくれないかも
あれから一度も鳴らない電話は私たちの終わりを表している様だった



「優ちゃん、いらっしゃい!
司と一緒にいてくれてありがとうね!
こいつ、頑固だから言うこと聞かなくて困ってたんだよ」


洋介さんの言葉に私は崩壊した

優しい人達
甘えてしまう自分はやっぱり子供だ
妹って言われるのも当たり前だ