「やべぇ、美幸が他の奴と歩いてるとか………
まじ、許せねぇんだけど」


もうすぐ二学期が終わる頃
巷では、イルミネーションが煌めいているのはもうすぐクリスマスだから

そして、男子高校生にとっても正念場
好きな女の子と過ごしたいのだ

美幸への告白が多くなった
あわよくば、付き合えたなら
こんな、可愛い子と過ごせたらなら

そんな煩悩まみれの男子高校生
それなのに、それ以上の煩悩に支配されている隆也は指をくわえているだけだ


いい加減にしろ!
そう思ったと同時にパコンと頭を小突いた
いや、小突いたなんて可愛いものではなかったかも知れない
いやいや、そんなことどうでもいい!


「あんたの美幸への気持ちがそんな物なら私は美幸に他の男子と付き合う様に言うわ!
知らない!何が美幸以外勃たねぇよ!よく言ったわね!
そんなもん、美幸に使うことなくあんたは死んでいくのよ!
あれから、半年以上!他の男子の方がよっぽど美幸を好きなんじゃない?」


変態発言はただの変態発言だ
何もしなければ
何も行動しないのなら
ただの!変態でしかない!


「ゆ、優………」

「美幸、仲良くなった男子から告白されて付き合うか悩んでた
あんたなんかより、全然男らしいよね
隆也は美幸がいつも断ってると思って安心しすぎじゃない?
今日もその男子と帰ったんでしょ?
きっと、付き合うのも時間の問題ね
私もやっとあんたみたいなヘタレ男子から解放されるわ」