「え?」

「優に会って欲しいんだ
実はまた、優に手紙が届いて……
優が意識なくしたんだ」

「え、そうなの?」

「今日、帰りに一緒に病院行ってくれないか?
社長も一緒に行くんだ
まだ、優の意識が戻らないみたいなんだけど、お前が側に居てくれたら戻るかも知れないから
お前のこと姉みたいに慕ってたし」

「まだ、戻らないの?」

「あぁ、」


みのりは、わかったと言ってくれた
みのりに声を掛けてもらったら意識が戻るかもしれない
みのりには話をしてくれるかもしれないから


「ありがとな、また帰りに」

「うん」


俺は仕事に戻った
本当はずっと優の傍にいたい
でも、優が目覚めた時に情けない自分でいたくないから



「慶太も悪かったな」

「いや、俺も行くつもりだったから」

「優ちゃん、まだ目覚めないの?」


みのりが心配そうに聞いてくる


「目が覚めたら俺にも連絡くれるように頼んでるんだ
まだ、連絡ないよ」

「そう………」


慶太もみのりも何も話さない
優が一人で苦しんでるのが辛い

このまま、意識が戻らないこともあるのだろうか
俺自身も優を失うのではないかと怖くて堪らない


ずっと、だ

優がずっと笑ってない
クスクスと幸せそうに笑う顔が好きだ
皆を大事にしている優が俺にも美幸ちゃんにも何も言ってくれない

ただ、俺たちと目を合わさない様にしていた優の姿を思い出していた