「ほんとにおめでとう!!」
志乃たちが嬉しそうにハイタッチしている姿を、ぼんやりと眺める。
「わたし、椎名先輩って怖いイメージが少しあったんですけど」
ポツリと、それでいて澄んだ声が隣から聞こえた。
依頼者の、彼女になった女子だ。
「そんな優しい顔もするんですね!」
「……は?」
優しい顔?この俺が?
昔から目つきが異常に悪くて、常に睨んでるみたいって言われる俺が?
「深水さんにも感謝しないと、彼女がいなかったら、きっと……
わたしたちは、お互いにいつまでも一歩踏み出せないでいたと思うんです」
その言葉で、俺はようやく気付いた。
「幼なじみっていいなぁ…!そういえば私も、幼稚園の頃に幼なじみがいてね……」
「ほわ〜、そうなんですね!また会えるといいですね!」
話をする志乃を見つめながら改めて思う。

