鍵は葉月が開けていたはずだが……
「おい、お前らなんで入らねーんだよ?」
「あぁっ!部長、開けたらだめですって!」
「はぁ?」
ドアに手をかけた俺を、慌てて止める部員たち。
一体何だって言うんだよ。
「今、志乃ちゃんが恋愛指南してるんですよ!
ちょっと見てから入ろうと思ったけど面白くて入るタイミング逃しちゃって……」
「……はぁ!?」
あの恋愛ド音痴の志乃に恋愛指南なんてできるわけねーだろ!
部長も見てみてくださいよ、なんてあまりにも笑いながら言うもんだから、
少しだけ開いているドアの隙間に耳を寄せてみた。
「問題は告白のシチュエーションだね、やっぱり一生に一回のことだから大事にしたいよね」
「深水せんせー、何かええ案あります?」
「そうだね、やっぱり派手な方がいいと思う!グラウンドに白馬に乗って登場とかどうかな?」
…………

