そこにどんな感情が乗っているのか、私には分からない。
「照明、か。見てる世界が数歩違うんだよなって。一生賭けたとしても勝てる気がしねぇって、思ったら……」
「一護……」
顔を覗き込もうとすると、ふいっと横にそむけられる。
「俺は……俺の見てる世界は、一体……これからも、俺は自分の理想を追い続けてもいいのかって、迷っちまって」
何て声をかけたらいい?
何を言ったら、今の君に届く?
私の小さな頭で考えたところで、わかりっこない。
だからこそ、行動で伝えるよ。
掴んだ両手を、自分のほうに思いっきり引っ張る。
「どわっ!?」
そのままこっちに倒れてくる君を、ぎゅっと抱きしめる。
「志乃……?」
「……よく、頑張ったね」
顔を見られたくないって言うなら、見ないでいてあげる。
ただ、この言葉だけは伝えさせて。
今日だけは、この俺様……一護を放っておけない。
頑張った君に、心から賞賛を送りたい。

