と、まぁそんなことはともかく。
今から10分という短い時間で部屋に荷物を置いてここに戻ってこないといけない。
同室になったのは、先程バスで隣の席だった岩清水先輩。
これも縁ってやつなのかな。
*
それからと言うもの、怒涛のスケジュールが待っていた。
塾の強化合宿みたいに、分刻みで刻まれた予定通りに動かされ、慣れない授業にもうヘトヘトだった。
辺りもすっかり暗くなり、何度見たか分からないスケジュール表を確認する。
ただいまの時刻20時52分。
……肝試し。今からこんな山奥で肝試しである。
怖いものが苦手とかそういうわけじゃないけど……
山の雰囲気とか見てると、普通の人だったら誰でも怖いんじゃないかな。
「全員集まったか?今から肝試しについて説明する」
俺様男が仕切るこの光景も、もういい加減見慣れてきた。
やたらと準備がいいというか手際がいいというか……

