我ながら思う、単純だと。
「失礼しまーす。一護いますか?」
1組はホームルームが終わったところなのか殆どの生徒が教室の中にいた。
「あれ、志乃ちゃん」
ふわりと笑みを浮かべ、小さく手を振ってくれているのは葉月先輩だ。
「どうかしたのかな?」
「あの、部室が閉まってて鍵を貰いに来たんですが…」
「鍵だね、ちょっと待っててくれるかな」
葉月先輩はそう言ってカバンの外ポケットを探る。
「去年の秋だったかな、一護が部長になった時に部室の合鍵10個くらい作ってたんだよね」
「じゅっ、10個!?」
家の鍵でもなく部室の鍵を10個も合鍵作る人なんているの!?
「だから、志乃ちゃんにも1つあげるよ。今日みたいに一護が休んだ日、困るでしょ」
えっ、一護が休み…?

