教室の端にちょっとださめで大きいご当地キャラのストラップがついているカバンが見えた。
さっきまでいたはずのアズは帰ってしまったのかいつの間にかいなくなっていて、
早速カバンの方に歩いていこうとしたのだが。
「あ、あれ……?」
身体が動かない。
これは俗に言う金縛りってやつ…?
金縛りってこんなに首が引っ張られるものなのかな……
「バーカ。何帰ろうとしてんだ、アホ」
「あ、悪魔がいる……」
「誰がイケメンだって?」
どうやら耳が悪いらしい。
何というか、顔はいいのにこの人、色々残念である。
身体が動かなかったのは、この人が私の制服の首元を掴んで引っ張っていたからだった。
「名前、書くんだよ。ったく、これだから理解力のないアホは困る」
「理解力のないあほと説明力のない馬鹿だったらまだ前者の方が救いようが……」
「あぁ?ならてめぇももっと柔軟になれよ。
この小説の流れからして説明なんてあると思ってんのか?」

