「まぁ、1種のお守りみてーなもんだな」


「そうなんだ、いつからつけてるの.......?」


「んー、中学んときかな。すげぇ大事」



本当に大事で大事でたまらないというような顔を匠がしていて、胸が痛くて痛くて仕方がなかった。



「そ、んなに大事にされてて、ネックレスくれた人も嬉しいね」


「ん?誰かにもらったなんて俺言った?」



あたしの言葉に首を傾げる匠。



「いや、なんとなくだよ。さ、ごちそうさまー」



匠の顔をちゃんとみることができなくて、素早くご飯を食べて席を立つ。



「夏実、どうかした?」



席を立つあたしの手に匠の手が重なる。



「ううん、お風呂に入っちゃおうかなって思って」


「そっか。一緒に入る?」


「は!?なに言って.......!?」


「ははは、すげー顔。冗談だよ。それとも一緒に入りてーの?」



困惑したあたしの顔が面白いらしく、ゲラゲラと笑ってる。

人がこんなに感情がぐちゃぐちゃになっているのに、目の前の男はノーテンキに笑ってて。