「ねー、たくみくん。いつならあそべるの?」



毎日のように俺を誘ってくる、竜崎。



「おれ、しおんいがいとあそぶきないから。じゃあな」



そういえば、もう誘ってくることなんてないと思ってた。
俺がバカだったのかもしれない。



「ねーねー、たくみくん。たくみくんって、しおんってこのせいでほかのこたちとあそばないの?」



竜崎から聞いたらしい他の女子共がある日俺に聞いてきたことがあった。



「そうだけど、それがどうかしたのか?」


「しおんってこばっかずるいよ!あたしたちもたくみくゆとあそびたいのに!」


「そうだよ、そんながっこうにこないこ、へんじゃん!」


「そんなへんなこといたらダメって、うちのおかあさんならいうよ!」



他の女どもが、なぜかその場にいない詩音のことを悪く言い始める。



「しおんのことわるくいうのだけはゆるさねーからな」



俺は、詩音のことが大好きだった。
だから、詩音のことを悪く言うやつは絶対に許せなかった。

それをきいて、竜崎が拳を握りしめていたなんて知らなかった。