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「柊!」



詩音にとりあえず、待っててと話して、俺らの部屋に柊を連れて戻る。



「.......どういうこと、匠」



柊は、呆然とした態度は変わらないままに俺を見る。



「柊.......」


「ずっと俺に黙って会ってたってこと?」


「あぁ、そうだ」



何を言っても言い訳になるってわかってる。
だから、ただ認めることしかできなかった。



「なんでだよ、なんで匠がなっちゃんに.......「夏実じゃねぇよ、詩音だ「俺には、詩音だなんて呼べないよ!!!」



柊の言葉を遮った俺の言葉をさらに遮って、大きな声で叫ぶ。



「しょうがねぇだろ。あの時決めたろ.......俺らも従うって。現に柊だって夏実のこと.......」


「世間的にあの子がなっちゃんなら、俺のこの行き場のなくした思いを託せるかなって思っただけだよ」


「.......お前、自分の言ってることわかってんのかよ」



俺だって、悔しかった。
本当は、俺だって.......