「で?なんかわかったの?その忘れられない人の事」


「竜崎さんが、匠のネックレストップ見ればわかるって言うから.......「み、見たの!?」



ネックレストップの話をした瞬間、こころちゃんの目が見開いた。



「うん.......って、こころちゃん何か知ってるの?」


「知ってるというか.......匠、それだけは誰にも触らせてなかったから」


「そんなに大事なんだね.......」



こころちゃんの言葉に気持ちが沈んでいく。



「いや、でも!中学の頃からしか匠のことを知らないけど.......匠は絶対に夏実のことが好きだよ」


「なんで、そんな自信満々に言うの?」



こんなに不安要素がたくさんあるのに、こころちゃんは決して考えを曲げない。



「だって、ずっと言ってたから。好きな子がいるって、幼なじみの女の子だって」


「.......え?」



こころちゃんの言葉に今度は胸が騒ぐ。

匠にとってどこまでが幼なじみかなんてわからないけど。
でも、あたしの記憶には幼なじみは、あたしたち3人だけだった。