入口から3人の男子集団がはいってきた。

あたしはなぜかいちばん最後に入ってきた男の子に目がいった。

すると真斗くんが大きく声を上げた。

「おお!隼也!」

サキも勇気くんも彼の名前を呼ぶ
「ひさしぶり!隼也!」

彼たちも私たちの隣の席に座った。

「見慣れない顔だけどなんて言うの?」
3人のうちの1人の子があたしに話し掛けた。

「果歩っていうのよろしくね」

「俺は夏樹(ナツキ)って名前!よろしく!」


フレンドリーな子が多くて、
みんなが見慣れないあたしの顔にわいわいしていた。

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いちばん奥に座っている彼になぜか目がいく。


さりげなく話し掛けた。

「隼也くんっていうの?」

「そうだけど??」

優しい声。
綺麗な顔立ち。
長いまつ毛。
見た目は派手だけど、優しそうな性格。

「果歩!どうしたのぼーっとして」

「ごめんごめん。なんにもないよ」

緊張して隼也くんとの話をつづけられなかった。

ふと目が合う。
何度も何度も。
「「あぁ、あたし見すぎじゃん。絶対きもいって思われてるよね。」」

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「もうこんな時間じゃん。
サキ、電車おくれちゃう」

楽しすぎて時間を忘れていた。

「こりゃニケツじゃ間に合わなさそうだね。」

「勇気くん自転車かりるね!」

私はそういって店をでようとした。
でも、自転車が何色かわからない。
手招きをして勇気くんを呼んだつもりが
隼也くんがきた。

私はびっくりした。
でも何故か嬉しくて、隼也くんにはなしかけた。

「勇気の自転車ってなにいろかな?」

「派手な紫色。見た瞬間どれかわかるよ。
カギもついてないし乗っていきな」

「わかった、ありがとうね」

そういって店をあとにした。

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