初カノをGET!
とはいえ、こいつは強者だ。
なんせ、付き合っていることは、内緒なんだからな。
俺の事だ。すぐに顔に出てしまうに違いない。
万が一、バトル中に出てしまったら……
ああ、終わってるな……
「じゃあ、明日、いつもの空き地で。どっちが格上か、見せてやる。」
そんな可愛げのないセリフ……さすが向こうのリーダーさん……。
「ええー!恋人と戦うなんて!」
「アホ!」
ピシャリって!
今、俺のほっぺ叩いたよね!?
酷くない!?
「馬鹿なの?お互いリーダー格が付き合ってるなんて、バレたらどうなるか分かってんの?手下を敵に回すわよ!裏切り者として扱われるってこと、わかってて言ってる?」
「そこまで頭が回りませんでした。」
「それに、お付き合いじゃなくて、見張り!お互いがお互いの秘密をばらさないように見張るだけって!さっき言ったでしょう!?」
「いや、さっき……」
普通に恋人的な?って言ったら、そういうことに、なるかな。って言ってたじゃんか!?
さっきも普通に付き合ってるって単語発しましたよね?
「あ?なんか文句ある?」
「ひゃい!ありません!!」
眼力が凄い!
やっぱり、これが年齢の差!?

「とりあえず!あんたは、今日は何も見なかったことにして!私も何も聞かなかったことにするから。」
あ!待って!まだいかないでぇ!
「あの……とりあえず、連絡先教えてもらってもいいですか?」
「はあっ!?……アンタの連絡先くらい」
サッと自分のスマホを見せる。
「もう、情報として持ってるけど。」

恐ろしっ!
まさか俺の中学にスパイが!?

「一体喧嘩する時、誰から連絡来てると思ってんの?」
ふっと笑った彼女の顔が、俺の胸を締め付ける。

「ど、どうした?調子、悪いのか?」

「ス、好きだぁぁぁぁぁぁ!」

この後、また、ボコられたのであった。
アーメン。