ーーー 新田くんが学校を休んでいるのは知っている。 だけど、それでも私は放課後をあの練習室で過ごした。 休んでいる以上、私にはそれくらいしか方法がなかった。 特進クラスの先生に理由を尋ねてみた。 休憩時間には特進クラスへと続く廊下を覗きに行ってみた。 お昼休みには学校中を歩いてみた。 だけど新田くんの姿は影すらもどこにもなかった。 不安で仕方なかった。 疑問で頭が一杯になった。