ーーー 新田くんは五曲目を歌い終わると「ふーっ」と一つ呼吸を置く。 「ごめんごめん。歌い出したら止まらなくなっちゃった」 新田くんは少し照れたように首元を掻いている。 「それはいいよ。実は私、新田くんの歌ってすっごく好きだし」 「本当?!」 「ごほごほっ!」 「大丈夫!?」 びっくりした! 新田くんってあんな顔もするんだ。