「、、では、一先ず、我々は国境付近まで戻ります。
くれぐれもお気をつけて。至急のお戻りを。」
「わかった。そうしてくれ。

その子供、」
巨体が振り返った。
毛皮の下の瞳が赤く光る。

「とりあえずその子も連れて行け。
風が荒い。ここも危ないからな。」

「?!」
ぱっと顔を上げようとしたカティナをそのまま胸に押し込め、男は返事をした。

「かしこまりました!」