「ん、それは困るな。」 血気はやるザナンに、腹の底から響くような声がそう言った。 よく焼けた肌に黒髪、野生的で筋肉質な肢体。 夜に溶け込んだような、滑らかな獣を思わせる。 「神官のじいさん、遊びはここまでにしておこう。」 大きく、にっと口を開けた。 赤獅子の守護者、 アルザワ公ライアス。 現在、結界内に足止め中◇◆◇