「素敵?! どこが?!」

「ハンサムだし顔ちっちゃかったし、特にあのちょっとだけ口元を緩める笑顔がクールで最高です」

「……よく見てるのね、スーキー。でも、見た目に騙されちゃだめよ!」

 アディは、片手を握りしめて言った。

「あの口の悪さは、絶対性格歪んでいるわ! 顔の良さに騙されちゃダメ! なんであんなのが殿下の信頼を受けているのかしら。もしや、殿下騙されているんじゃ……」

「なにかあったのですか?」

「あったもなにも……! 厭味ったらしい口調でちくちくといじめられたわよ!」

「あんな穏やかそうな人が、ですか?」