「何があったの?」

私は、近くにいた女の子にたずねた。

「唯ちゃんが、突然階段から落ちたの」

「ええ!」

「でも、落ち方が不自然だったというか…」

「それってどういうこと?」

「うん…まるで誰かに故意に突き落とされたみたいな…」

そんな…唯が誰かに突き落とされるなんて…。
唯は明るくていい子だ、唯は誰かに恨まれるような子じゃない。

一体、誰が唯を…。

やがて救急隊員の人達が来て、唯は担架で救急車に運ばれて行った。
私はそれを見送ることしかできなかった。

唯…。
どうか、無事でいて…。