桃子は、俺を軽蔑するようにこう言った。

「それも、罰ゲーム?」

「え…なんの………こと…」

「いや、違うか。
最近はマジで私のこと好きだったみたいだから、これは本当のプロポーズか…。

でも、最初は罰ゲームだったんでしょ?
私に告白してきたのは…」

「知っていたのか……」

「うん、ずっと前からね。
後藤君と三河君にギターの才能を否定されていたときだったかな?」

そんな前から…。

「でも、今は本当に桃子のことを愛している!
結婚したいと思っているのも本当なんだ!!」

「嫌だよ」

桃子はきっぱりとそう言った。

「な…」

「だって、ギターしか弾けない生活力のない男と結婚するなんて、私が損するだけじゃない。

しかも、ギターは下手くそだし」

そ、そんな……。

桃子は、俺のギターを認めてくれていたわけじゃなかったのか……。