「へ…なんの冗談だよ……」

「賢君、いつもバイトばかりで私に構ってくれない。
私のこと嫌いになったんでしょ。
このまま付き合っていても仕方ないよ、もう別れよう」

そうか、最近婚約指輪を買うためにバイトばかりしていたから、桃子はさびしかっていたんだ。

そんなことにも気付けなかったなんて…俺はなんて彼氏なんだ。

とりあえず、誤解をなんとかしよう。

「違うんだ、バイトしていたのは桃子のことを嫌いになったからじゃない!
桃子と結婚しようと思って、婚約指輪を買うためだったんだ!

本当は明日言うつもりだったんだけど…。

俺と結婚してくれ、桃子!」

俺は、思い切ってプロポーズをした。