細井は、意外と興味津々なようだった。

「ああ、まあな」

「へえ、聴かせて!」

「おう」

俺は、何曲か弾いてみせた。

細井は、何度も何度もうなずいたり、目を閉じて足を揺らしたりしていた。

「どうだった?」

「すごくよかったよ!大田君って、ギター上手なんだね」

細井は、俺のギターを絶賛してくれた。

「ま、まじか!?
今弾いたのは有名アーティストの曲ばっかりなんだけど、実は俺、作曲もするんだ」

「え!?自分で曲を作るの!?
すごーい!聴かせて聴かせて!!」

「お、おう!」

そのあと、最終下校の時間まで俺はずっとギターを弾いた。
細井も、最後まで付き合ってくれた。