「イオナ…」

「みんなのせいだよ。
カナを無視したのは私達みんな。

誰が一番悪いとかじゃないよ…」

「…」
「…」

私がそう言うと、二人は黙ってしまった。

沈黙がしばらく続く。

「イオナ」

私を呼ぶ声が、沈黙を破った。

「何、ミハル」

「えっ、私じゃないよ、今の」

「え…じゃあサキエ?」

「…私はでもない」

「じゃあ、一体誰が…」

再び三人の間に沈黙が生まれる。

そして、次に沈黙を破ったのは、サキエを呼ぶ声だった。

「今の…イオナじゃないよね?」

サキエが私に恐る恐るたずねる。

「うん…私じゃない…」

「私でもないよ」

ミハルも否定する。