黒少女

そうか、村岡が無理矢理、華ちゃんと二人きりになろうとしているんだ。
だから、華ちゃんはやむを得ず私を置いてけぼりにするんだ。

そうに違いない。

となれば、村岡をどうにかしないと。

数日後、私は村岡を生物室の前に呼び出した。

「どうしたの、近藤さん」

「…村岡、お前に話がある」

「え…近藤さん?
なんかいつもと雰囲気ちが…」

ガンッ!

私は村岡が怖がるように、わざと村岡にギリギリ当たらないように壁を殴った。

「ひっ……」

「お前、私から華ちゃんを奪おうとしているな」

「そんなことは…」

「嘘つけ!」

私は村岡の顔を殴った。

「うぐ…!」

村岡が汚い呻き声をあげる。