あー最悪…貧血か?

耐えきれず俺はその場にしゃがみ込んだ。

周りには通学中の生徒がたくさんいるが、声をかけてくる人はいない。

そりゃそうか…

歩いていたら急にうずくまる人なんて変だもんな。

仕方ない、少しでも楽になったら学校の保健室に行こう…

そう考えたときだった。

「あの…大丈夫ですか?」

小さな声が確かに聞こえた。

声が聞こえた方に顔を向けると、心配そうな顔で俺を見る女の子がいた。

「顔色悪いですね…歩けそうですか?」

「もう少し、待ってて」

「わかりました。」

そう言って彼女は、俺の背中を優しくさすってくれた。