「れ、しょ……っ」
「よしよし」
いつも、いつも、祥基がしてくれていた仕草。
いつの間にか、してくれる人は黎祥になって。
その人は、夫になっていた。
この人の全てを受け入れて、
この人に全てを受け入れられて、
たまにぶつかることもあるだろうけど、
それでも、自由にこの人と過ごして。
「黎祥、愛してる」
「ああ、私もだよ」
この幸せは、永遠に続いて欲しい。
色んな犠牲をうんで起きながら、
そう願うのは酷かもしれないけど。
ただ幸せにだなんて、それを願い続けるのは不可能かもしれないけれど、
それでも、自分はこの人と生きていきたいと思うから。