「李妃様!お気をしっかり―……っ!!」


嵐雪さんが協力を仰いだ、蘭太医の声が遠い。


ぼんやりとする意識の中、何も見えない。


ただ息苦しく、重い。


「翠蓮!」


この声は、誰の声だろう?


「しっかりして下さいませ!」


大丈夫。


体は丈夫な方なんだから―……。