「……でも、それを言うのなら、第一皇女、第三皇女様はどうなるんです?」


「姉様たちでしょ?姉様達はなぁ〜」


強気な第一皇女は政治にも精通している美人さんだけど、なんでもズバズバ言ってしまうため、危ないかもしれないということらしい。


武術にも、言語能力にも長けた彼女なら、向いている気もしなくもないのだが、結婚を固辞する彼女に無理を強いることは出来ないし……気の弱く、ただ笑う、強く出れない第三皇女も第三皇女で、嫁がせるには心許ない。


「姉様達がダメなら、私しか残らないじゃん?露珠に背負わせる訳にはいかないもの」


現在、皇宮での先々帝の皇女の生き残りは、第一皇女・麗宝様、第三皇女・彩姫様をはじめとして、第六皇女の灯蘭様と第七皇女の露珠様だけだ。


第二、第五皇女は処刑されてしまったし、第四皇女は結婚したばかりだし。


露珠様はおどおどしてて、いつも、灯蘭様の後ろに隠れてて。


とてもじゃないけど、異民族への花嫁としては……不安要素が大きすぎる。