「そうだよ、結花ちゃんと関さんは友達だよ。結花ちゃんの元彼たちはただ関さんに奪われてるだけなのに、結花ちゃんは関さんが悪いとは思ってなくて、相手が関さんのことを好きになったからだとずっと勘違いしてる」



桜木の言葉にフツフツと怒りがこみ上げてくる。
そんなことを毎回していた関さん。
そして、その手にまんまと引っかかった自分に。



「関さんが毎回結花のこと傷つけてたっていうのかよ……」


「まあ、お前もだよ」


「……うっ」



正論すぎる桜木の言葉にグウの手も出ない。



「もう傷つけるなよ。何度も何度も吐いて大変だったんだから。トイレから動けなくなってるし」


「……お前さ、もしかして家にきたの?」


「え?あぁ、ゴムの袋を見つけた結花ちゃんに助けてを求められてな」



俺が怒る筋合いなんてないんだろう。
だいたい、桜木は結花のことを助けにきただけだ。

でも、俺と結花の家に桜木が一人で来たことに、どうしようもない感情になる。