雨に恋するキズナミダ



 ・・・


 目の高さまであるチョコレートパフェに、わたしは少し圧倒される。


 底にあるフレークに、中央には生クリームとアイス。所々にある細かい板チョコ。上に乗るチョコレートケーキ。


 すごく可愛い。これ、どこから食べたらいいの? 感動的な大きさ。



「早く食べないと溶けるぞ」

「待ってよ。この造形美を堪能しないと食べられない」

「何だよ、造形美って」

「パフェなのにケーキ乗ってるんだよ?」

「そのくらいのもん、割とあるぞ」

「わかってないなー」



 この間来た喫茶店で、何も言わずに秋くんはチョコレートパフェを注文してくれた。
 秋くんはこれなら食べられそうだとか言って抹茶パフェ。それでも甘いと思うんだけど、一緒に食べたいって言ったの覚えてたのかな。



「本当に嬉しそうだな」

「ふふふ」

「雪乃はそうやって笑ってるのが一番だ」

「いつも笑ってるよ」

「前にさ……」



 秋くんは抹茶パフェに付いていた白玉団子をぱくりと口に入れる。だからすぐに喋ってくれなくて待つ形になる。