雨に恋するキズナミダ



 あ、笑った。
 こんなふうにまだ話せるんだ、わたしたち。あの日に終わったわけじゃなかったんだね。


 ただ通う場所が変わっただけ。わたしは学校、秋くんは会社に。それだけのこと。


 全く動いてないライングループ。秋くんとのやり取りは、就職が決まった時で終わっている。


 離れていくような気がした。
 そばにいてくれた時は感じなかったこと。


 秋くんの隣は居心地がよかった。不器用だとしても、優しくしてくれることで心を感じたから。


 わたしは誰かに縋っていないと、歩くスピードを緩めてしまう。どこへ行けばいいかわからなくなってしまう。
 自分で決めなきゃならないのに、進学先さえ見つけられない。



「どうした?」

「ううん、何でもない」



 考え込んでいるうちに、カウンターの方から店員さんがお皿を持ってやってきた。



「こちらアメリカン。こちらホットケーキセットとカプチーノです。砂糖、ミルクはこちらをお使いください。これはホットケーキのシロップです」

「どうも」

「では、ごゆっくり」