エスポワール~私と御曹司~


お肉が届くと次から次へと
御曹司が焼いてくれるから
私たちはほとんど食べる事と
飲む事しかしなくて良くて
気付けばお兄ちゃんは
酔っ払って寝てしまった。

普段はそんな姿、見せないから
ほんの少しだけ驚いてしまった。
私が酔っ払う事はあっても
いつもお兄ちゃんは平気そうだったから。

疲れていたのかもしれない。
もしくは、ここに気の知れた親友が
いたからなのかもしれない。

2人きりになった私たちの間には
何とも気まずい空気が流れていた。

望「そろそろ帰るか?」

希「...はい。」

私の返事を聞いた御曹司は
レジに向かって歩いて行く。

希「...あの!」

望「何?」

希「ここは私が...」

望「いらない。」