エスポワール~私と御曹司~


望「永人。」

永人「何?」

望「お前が妹の就職祝いを
してやるんだろ?」

永人「そうだけど。」

望「人に店を決めさせるのは
違うだろ?」

永人「それ、今更だけどね。
そう怒るなよ。ちょっと
見てみたくなっただけだから。」

だけど、お兄ちゃんは全部
分かってるみたいに
御曹司の顔を見ながら笑った。

永人「よし!希。焼肉食いに行くか。」

希「え?うん。」

やっぱりお兄ちゃんには分かるんだ。
今、私が何を思っているのか。

年に1度、来れるか来れないかくらいの
割と値の張る焼肉屋へ到着すると
お兄ちゃんはメニューを手渡した。

永人「食べたい物頼んでいいぞ。」

希「...でも...」

永人「いいんだって、今日は。
希の就職祝いと俺の退院祝い。な?」

希「うん!!」

お兄ちゃんに言われた通り
私は好きな物を好きなだけ頼んだ。
でも、気遣うべき人がいた。