「大場、大好き。」


小さくそう言ったら回された腕に力が入った。

え?起きてたの?起こした?

「続きは明日の朝でいいだろう。」

重たかった手が力を込めて、もっとくっついた。

私も手に力を入れて抱きついて。




ただ、今度こそ酔っぱらわないようにはしよう。

あんな失敗は繰り返さないように。

一応は学習できたと思う。

気を付けるつもり。




『大好き。』

起こさないように心の中でつぶやいてゆっくり眠った。


なんだか賑やかでハチャメチャな夢を見た気がする。

夢ならいいか、起きた時そう思った。



「おはよう、譲。笑いながら目が覚める奴っているんだな。何を食べてる夢見てたんだ?」


そんな夢じゃないのに、多分。
何か食べてた?

でも忘れたから教えられない。

はっきり目を開けたらそこにいる。



「おはよう。大場。大好き。」