―もっと、刺激的な恋を。―

坂本　音羽　今日は誕生日。 私にとって一年に一回主役になれる日。 だから朝から携帯におめでとうが届く。 会社でも皆に教えておめでとうと言われる。 そんな特別な日。 ただ、 平日だから？ 誰も食事にもお茶にも誘ってくれない。 仕事もちゃんちゃんと終わって夕方になった。 やはり何の誘いもなく、ただ普通の人同じようにお疲れさまと帰った日。 他の人にとっては普通の日だった。 私の誕生日は私だけの特別な日だっただけ。 がっかりして部屋に戻る途中、声をかけてきたのは同期の秋吉　匠。 しょうがないと誘われ、気まぐれにプレゼントを出されて。 誕生日にすれ違った思いが、どんどん気まずいくらいの溝になり。 来年の誕生日はどうなるんだろう？ そんな数日のお話。

大人しくも地味な会社員　只野　譲（ただのゆずる） 仕事にも慣れてきたけど、仕事後の時間の使い方にもすっかり慣れました。 いつも一人でゆったりと時間を使ってます。 しょうがない。 地味過ぎて自分の日常には何も起こらない。 平々凡々。 今日も美味しい食事が食べられるところで ゆったりと時間を過ごしています。 同期だけど、二つ年上の大場　啓（おおば　けい） 何かといじってくるコイツ。 馴れ馴れしい態度にムカつきながらも強引に引っ張られると断れない。 そんな譲と大場の恋愛の話。