次の日に、反省モードのまま、みゆきに報告した。

爆笑された。
驚きよりも、笑いが先にたったらしい。

「大場君といる時はそんななの?何、私といる時は余所行き?」

「そんなことない。なんだか、いろいろと、そうなるの。」

「なんだか最大に惚気られてる気分。でも良かったね。あとはご両親の前でも気取らずにいれるよ。」

「本当に記憶が飛んでたの。」

「ただ単に酔っぱらってたんでしょう?」

「・・・・。」

「ああ、今度大場君にも聞きたい、詳しく。今度飲みたいって誘って。」

無理です・・・・。


一体あの日は何のために集まったの?
最初はお礼をする目的だと思ってた。
元、百瀬さんにお礼とついでにお兄さんに紹介するためだと。
てっきり外のレストランとかで一緒に食事をするんだと思ったし。

それなのに・・・・・おかしいよ、お家にまでお邪魔して、ご両親とお酒と食事と。
よく考えたら大場はネクタイまでしてたんだし。
他の誰も普段着だったのに・・・・・。


思い出したくない記憶、忘れてるかもしれない何か。



ただ『仲良くしなさい。』と言われて『はい。』と言った私は、相変わらずの感じです。

ちょいちょい怒られるように諭されて、謝って。

それでいいならいいですが。

私はいいです。
そんな感じでも。



どう?


寝てる顔に聞いても返事はない。


ひとりで目が覚めた夜中の時間。


大きく息を吐いて、少しだけ顔を埋めるようにくっついて私も目を閉じた。



最初から気に入ってたのに何で社外でって思ったんだか、今は分からない。
ただ噂になるのが怖くて。
ずっとずっと言われるかと思うと、それが嫌で。

でも今でもバレてない。

私も、大場も。

同期の誰も聞いて来ないんだから、うまく隠せてると思う。

じゃあ、別にいい。

ただ、社内で元、百瀬さんに会うことがあった。

すごく優しい顔で微笑まれた。
綺麗な笑顔で。

「皆また遊びに来てくれないかなって待ってるよ。」

そう言ってくれた。
綺麗で優しいなんて、もう、何も言えません。最高です。

本当に大場の彼女じゃもったいない。
大場には私くらいのちょっと・・・まあ、それなりに合う感じのヤツで充分だと思う。

大場もそう思ってくれてたらうれしい。