残業が続く日々。
仕事は相手次第の営業だから仕方がない。
その代わり、途中の時間を自由に使える時がある。

一日社内にいてラッキーな偶然を楽しみたいなあ。
まあ、そんな日は今までもあんまりなかった。

社会人一年目も問題なし。
半年過ぎたころから、何だか偉そうだなあと先輩に言われる始末。
新人でもちょっとばかり年をとってます。


二年の放浪生活はいろんなことがあった。
もともと対人で緊張する方じゃなく、たいていの相手となら関係を築けると思っていた。

何で休学してバックパッカーしたいと思ったのかと聞かれると、分からないとしか言えない。
急に嫌になった・・・のだろうか。
窮屈とも違う、飽きたとも違う・・・・。
なんだか無茶をしたくなった、本当に冒険したくなった。

親にはそれらしい理由をつけてお願いした。
『急に冒険がしたくなって・・・・。』
そんな理由じゃダメだろう。

危険なところは避ける、葉書を書く、出来るだけ兄経由でもメールを送ったりライブで配信したりすると約束して。

結果、語学力と、変な度胸と、勘が磨かれた。
都会だけじゃなく田舎にも行った。
のんびりと寝袋で寝転んで。
虫よけスプレー愛用して。
時々、現地で調達したその成分に過敏に反応したりして。

一年半で帰ってきて、あと残りは国内も同じように回った。
安全安心清潔。さすが日本。
それでも小汚い旅行者に興味を持って泊めてくれる家はなかった。
むしろ外国人の方がそのあたりの危機感は薄いのだろうか?
細い東洋人なんて簡単にやっつけられるという自信もあっただろう。

一応パスポートを見せて身分は明かしたが。
もちろん自分も泊まる家と住所を兄に送っていた。
さり気なく前もって一緒に記念写真を取って、それも送って保険にしていた。
完全に油断はしなかった、つもり。

いろんな国のいろんな形の『家』にお世話になった。