同じようなパジャマを着て出てきた大場。
すっかり背筋も伸びて大人しく座ってる自分。
テレビもただの音の鳴るもの、画の映るものになっている。

ずっとその後を追うように視線が移動してしまう。

落ち着かない。

「譲、何か懺悔したいことある?」

「ない。」

「そう?」



「・・・・あるけど・・・・大場が悪い。」

「何が?」

ペットボトルを二本持ってこっちに来て隣に座る。

さり気なく重心を反対に移す。

「で、」

「首に痣つけたでしょう?」

「どこ?」

「この辺、自分じゃわからない。」

首の後ろあたりを指す。

「忘れた?ついた?中村さんに言われたの?」

その通り。やっぱりわざとか?

「まあ、いいじゃん。彼女なら。」

「胸にもついてるって、気をつけろって言われて。」

「胸?襟が開いてたっけ?」

「・・・・・。」

「ああ、ふっふ~ん、譲が焦って赤くなって、引っかかったのか。自分でバラしたんだろうよ、それは。自業自得の自爆パターン。」

またまたその通り。

「だから泊まったこともバレた。」

「まあ普通そう思うって。別にいいじゃん。彼女は彼氏いるんだろう?」

何・・・・。みゆきには彼氏が『いて』当然みたいに言う。
私には『いない』のがなんとなくわかるなんて言ったくせに。
ちょっとムッとする。